お知らせ【西成✖アート第4弾】今年も開催!大阪工業大学 設計提案展覧会
【イベント情報】 西成✕アート第4弾 大阪工業大学 設計提案展覧会
(公財)西成労働福祉センターは、NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)、大阪工業大学との共催で、「西成×アート」を実施しています。
この度、第4弾として、大阪工業大学の学生の皆様の作品の展示会を開催することになりました。
学生の皆様が地域の歴史を学び、学業と並行しながら、時間を掛けて創作した作品ですので、ぜひご覧ください。たくさんのかたのご来場をお待ちしております。
なお、第1弾~第3弾については、こちらをご覧ください。
▶【第1弾】西成✕アート展示会を開催中~あなたの心に残る作品は?〜
▶【第2弾】堀江日出男展を開催中~この街で働き、暮らす人が描く街並み〜 (YouTube動画)
【西成×アート展示会概要】
開催期間 | 7/5(金)〜8/14(水)*休み:日祝
*予告なく変更する場合がございますので、ご了承下さい。 |
時間 | 平日9:00~17:00 / 土曜日9:00~12:00 |
会場 | 西成労働福祉センター事務所1Fロビー
大阪市西成区萩之茶屋1丁目3番28号 |
アクセス | ①JR/南海 新今宮駅 西出口より徒歩3分
②地下鉄 動物園前駅 6番出口より徒歩10分 |
問い合わせ先 | 西成労働福祉センター総務課 06-6641-0131
(平日)午前9時~11時45分 (土曜)午前9時~12時 |
会場設営の様子 *複製等禁止
学生の皆様の作品(イメージ)*複製等禁止
①西成と働きと橋 那須悠希
働く、学ぶ、知るでにぎわう場
かつてこの地域は、「働く」を通して日本の経済発展に大いに貢献してきた。そこであいりん労働センター跡地にワークショップや学校などで学んだ事を実践する場を提案する。実際に働いている方から指導を受けることで、働く、学ぶ、知るといった循環が行われる体験型ワークスクールを設計した。また、新今宮駅や新労働福祉センター、いまみや小中一貫校や集合住宅地、計画敷地に面して建つそれぞれの建物に対して橋を架ける提案した。これにより様々な世代、様々な文化を持った方がこの場所で交わり、にぎわい、地域に新たな知識や学び、人との交流が生まれる場を生み出した。
②リズムとメロディーが奏でるハーモニー 大谷一華
西成のまちに溶け込むアートセンター
このアートセンターを設計するにあたり、既存のあいりん総合センターの柱の間隔を踏襲した。柱の間隔は、ちょうど音楽の拍子のように空間にリズムを与える。昔から慣れ親しんだリズムを感じながら、使う人それぞれがそこに自由にメロディを加え、それらがハーモニーとなることで、アートセンターに、楽しさと懐かしさのある空間を作り出す提案とした。また、この建物には正面がない。それぞれの建物は様々な方向を向き、駅からも地域からも入りやすくした。外壁には西成で見つけた色を用い、周辺に溶け込み、地域に馴染んでいくことを考えた。
③船出 / Departure 本多翔希
人を誘い、流れを生む空間装置
釜ヶ崎に人が集まり、新しい出会いが生まれる空間を提案する。ここが、訪れる人にとっての街の魅力を知る始まりの場、船出の場所にもなることを考えて設計した。前面道路から敷地南側へ、流れるような曲面の壁と天井を設計し、歩く度に新しい空間に出会い、そこに発見が生まれるようなデザインを提案する。また外から天井アートが見える仕掛けを作ることで、町とアートとの繋がりも作った。
④NISHINARI ART TOWER 包吉智温
住、食、学、働をシェアする西成の新たなシンボル
「NISHINARI ART TOWER」は、高さ346.5mで西成の新たなシンボルとなる。このタワーは展望台からの立体的な景色を楽しめるだけでなく、高架下を利用した商業施設、アートを通じた交流の場、ミニ市役所、図書館、保育施設、栽培エリア、シェアハウスなどの複合施設を備えている。構造としては、「あいりん労働福祉センター」の柱割の寸法を空間の記憶として継承した。訪れる人々は様々なアート活動を通して体験・交流、シェアすることで、西成の歴史を知り、未来の可能性に気づくことができる。この場所が西成のシンボルとなり、明るく活発で人気のある場所へと変わることを期待する。
⑤2つの循環 山本陽彩
段々畑から生まれる食事・学び
駅前に畑をつくり、西成に新しい風景を生み出した。南側に段々畑をつくり、そこで農業を学び、そこで育てた野菜を食べるという体験をすることで新しい日常感覚に触れられる。その過程で出る生ゴミを堆肥化し、それを使ってまた野菜を育てるという循環。育てたものを売り、その資金を活用して育て方を学び、野菜を育てていくという循環。この2 つの循環を通して自分たちでを「学ぶ、育てる、食べる」を持続できる場所を提案した。
⑥広がりゆく世界 田中藍
自分を表現できる6つのシアター
「西成の人々が持つ技術を継承していきたい」「若者や様々な人との交流の機会が増えてほしい」「自分自身を表現することの楽しさを知った」など西成を訪れた際に耳にした人々の声。それらを聞き生まれたここは、老若男女誰もが様々なことを学び、教え、自分自身を表現することができる場所である。表現をする側も、それを受け止める側も、表現の場を通して自身の価値観や世界を広げてゆき
そしてここでの学びや教えがより豊かなものとなり、街に彩りや賑わいをもたらすことを目指した。
⑦NishinArt 錢谷海空
Art Marchéで繋ぐ人と地域
Marché(マルシェ)とは、その地域で生産されたモノを持ち寄り販売する場のこと。西成区の持つ技術を、モノというアートを通し、より多くの人に伝え繋ぐ場として、Art Marchéを設計した。ここでは、作品制作・販売ができる。家具や金属製品、リユース製品など、自分でつくったモノを販売することで、人と人・人と地域を繋ぐきっかけとなる。明日を生きるために身につけた術が、これからの未来を支える術となり、人・地域の夢・希望となる。自分が持つ術を人に伝え、表現することで、これからの世界をより豊かにする。
⑧西成アクティブセンター 篠原ジュニオル
道と広場で町とつながる
「アート×スポーツ」というテーマで、人々がスポーツとアートを一緒に楽める新しい空間を作りました。
ここでは、スポーツとアートの両方を楽しみながら、健康と創造力を育むことができます。さまざまな人々が活動する様子を見て、自然に溶け込み新たな刺激を受けられます。
ウォーキングコースを歩くと、西成の魅力的な場所や壁に描かれたアートを知ることができ、西成の魅力を再発見できるでしょう。運動とアートが変わる場で人々が交流し、共に学び成長するコミュニティを築きます。
⑨再生の原点 笹倉悠斗
「ごみ」に新しい価値を与える場所
私はこの場所に「ごみ」処理場提案する。ここでは「不要となったものに新しい価値を与える」という処理をしていく。新しい価値を与えるリサイクルのことをアップサイクルと呼ぶ。具体的には紙袋を財布にしたり、ドラム缶でソファーを作ったりする。私は西成の人々が自分たちでいろいろなものを作っていることに魅力を感じ、西成の人々から学びたいと感じた。そのためにたくさんの作業スペースと居場所をつくることであらゆる人が交流し、あらゆるアイデアと作品が生まれるような空間づくりを目指してした。ものづくりだけでなく、たくさんのコミュニティが生まれることを期待している。
⑩ADVENTURE 寺前雨音
まだ見たことない自分を見つけにいく。
この施設ではダンスや歌、演技等学ぶことができる。
様々なアーティストがここで生まれることで街の活性化や新しい表情が日々出てくるのではないかと考える。普段触れたことのない人にとってハードルの高いものが低くなれば新しい発見ができる。
これを機会に様々な経験が増やせるようになれば日々がもっと楽しくなる。
⑪知恵と感性の交錯 稲塚優美子
いろいろな居方で結びつく人々
生来持っている感性と生きてきた経験から得られる知恵だけをもってここにやってくる。ここではあらゆるところに居場所を作り、そこでいろいろな人と会話やワークショップを通して交流しながらお互いについて学んでいく。人とのかかわりが希薄になっている今、老若男女問わずさまざまな人と交流し、絆を深めることで人生は豊かになり、視野が広がり人生が潤っていくことを願った。
⑫森の繋がり 志智弘大
- 空へと延びる立体広場のアートセンター -
西成の敷地調査の際に、自然が少ないと感じました。そのため、西成の敷地には、自然の草木と、遠くからでもわかる象徴性を両立する「大樹」のような存在で、アートや図書館、音楽、広場の4層を楽しめるアートセンターを設計しました。
このアートセンターは、1層目には制作、展示ができる「芸術の根っこ」、2層目には図書館のように読書ができる「本の幹」、3層目にはいろんな場所で音楽を演奏できる「音の枝」、4層目には日向ぼっこやステージを観賞できる「広場の葉」となっています。大樹のように、多くの生物の想いが集まり、新たな繋がりが生まれることを願っています。